共創によっていかに技術力を価値に変えるか

日本には世界に類を見ない技術力があると言われています。実際、最新のiphone6/6plusにも、日本製の液晶パネル、高周波部品、LEDバックライトモジュール、カメラなどが搭載されています。

ただ、それらの技術力を競争力のある製品・サービス化するのが日本は苦手ともよく言われます。

技術系企業が技術力を製品化・サービス化するためにどうすればいいのか?
1つの解決策としてコミュニティを使うケースが増えてきています。共創というよりは、オープンイノベーションやクラウドソーシングと呼ばれていますが、技術系企業が他者と共創している取り組みを紹介します。

①シーズ共有コミュニティ
自社の技術シーズを公開し、サービスやビジネスアイデアを集める。
②ニーズ共有コミュニティ
自社の技術的ニーズや実現したいプロダクトを公開し、解決策を集める。
③課題・解決策共有コミュニティ
コミュニティ内でユーザー同士、自社で課題と解決策のQ&Aを行う。

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それぞれ事例で見て行きましょう。

①シーズ共有コミュニティ

(A)事例「コニカミノルタ イノベーション・コンテスト
紙のように使える手書き入力デバイスを使ったサービスを募集するコンテストを実施しています。手書き入力デバイスという技術がなにの役に立つのか。そのアイデアをコンテスト形式で募集することで、ビジネス化できるアイデアを探索しています。

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(B)事例「オリンパス OPC HACK & MAKE Project

こちらは、オープンプラットフォーム化された製品を提供することで、新たなイノベーションを起こす事例です。ソフトウェアの世界では、GoogleがGoogleMapのAPIを提供することで様々な人がアプリやサービスを作り、発展しましたが、それをハードウェアの世界でも実現しています。

カメラというパッケージ化された製品のパーツをそれぞれオープンプラットフォーム化することで、「レンズ」、「アクセサリー」「アプリ」をサードパーティーのデベロッパーやクリエイターが開発できます。

MITとも連携し、ハッカソンイベントなどを開催し、実際にいくつかの製品が生まれています。

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(C)事例「GE FirstBuild 家電共創コミュニティ

技術系企業の共創マーケティングの最終形とも言えるのが、このGEの家電共創コミュニティFirstBuild。
アイデア収集・評価をコミュニティ上で行うだけでなく、3Dプリンタを中心として、クラウドソーシングで試作品をつくり、簡易な販売まで全てのプロセスをユーザーと取り組んでいます。

ここで生まれた商品としては、GEの電子レンジに接続することでスマホから、温度管理や時間管理を行うアプリがあります。

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このように、自社の技術シーズを公開し、シーズ共有コミュニティを作ることで、プロダクト開発のアイデアが得られることがこのコミュニティの大きな目的になります。

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②ニーズ共有コミュニティ

(A)事例「P&G Connect&Develop
自社の求めているニーズを公開することで、そのニーズを技術的に解決する企業・個人がイノベーションの応募を行うサイトを運営しています。

最近、日本でも話題となったジェルボール型の洗剤も、P&Gと米インディアナのMonoSol社との共創により作られた商品です。

イノベーションを自社だけでなく、複数の企業を巻き込んで行っています。

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(B)事例「GE&GrabCAD ジェットエンジンデザインコンテスト

GEが製造するジェットエンジンの部品のデザインを、3DCADデータ共有サイトGrabCADにて募集。全世界から700以上のデザインが集まり、採用されたデザイナーには7000ドルの賞金が渡されたそうです。

ジェットエンジンという専門性の高い製品でも、1つの部品に必要な要件に切り詰めると、世界中のCADデザイナーが挑戦できる要件になったのです。

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このように、ニーズ共有コミュニティでは、自社の技術的ニーズや実現したいプロダクトを公開することで、その解決策を集めています。

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③課題・解決策共有コミュニティ

(A)事例「ヤマハ ネットワークエンジニア会

遠隔検証システムや新機能へのβテスト参加のメリットを提供することでコミュニティに集まる理由を作っており、ネットワーク機器のユーザーからの要望や質問などにユーザー同士、企業が答えるコミュニティになっています。

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(B)事例「JAWS-UG AWS User Group Japan

AmazonのクラウドサービスであるAWSのユーザーグループで全国に支部があり、勉強会などが有志により開催されています。細かいカテゴリでのオフラインの人間関係構築でコミュニティを運営しています。

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このように、課題・解決策共有コミュニティでは、同じ製品を使うもの同士で、情報共有をすることで、その製品をより使いやすくなり、製品のコアファンが増えていくという仕組みになっています。

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最後に

GEやP&Gはしっかりとした技術力を自社でも持っているはずです。そんな彼らが、自社だけでなく、他者と共にイノベーションを起こそうと取り組んでいます。

自社だけでなく他者の力を使うことが、より大きなイノベーションを起こすきっかけになるからです。

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