フェイスブックが2/1にもIPO申請を行うらしい。資金調達額は約7,700億円に達するとも言われ、ネット関連のIPOとしては最大規模になると予想されている。
フェイスブックはIPOを成功させるため、これから実際に上場する5月頃まで、その期待値を高めていくだろう。
そんなフェイスブックが2/29にマーケターのための公式イベント「fMC」を開催する。
この非常に大切なタイミングで、マーケター向けのイベントを開催するのはなぜだろうか?それは、フェイスブックが世界最大のSNSになったのは、企業のマーケターのお陰であることを認識しているからだと思う。
フェイスブックだけがなぜ世界中に広がったのか?
Via Infographic Of The Day: Facebook Is The McDonald’s Of Social Networking
フェイスブックは企業のマーケティングプラットフォームとなることで全世界に広がることができた。
例えば、フェイスブックがシェアNo.1をまだ獲得していない日本だが、日本においてフェイスブックはユーザーよりも先に企業が使い始めた。
2011年は多くの企業がフェイスブックページを開設したが、2011年1月のフェイスブックの日本のユーザー数は180万人規模だった。(現在は600万人規模)
180万人というのは、B2Cの有名大企業であれば自社のメールマガジンの配信相手と同規模のユーザー数である。それでも、企業はフェイスブックに期待してフェイスブックページを開設した。特に、多国籍企業は日本以外でフェイスブックを活用しているため、日本での活用も推奨した。
そのことで、フェイスブックが話題となり、ユーザー数が増え、さらに活用する企業数が増え→ユーザー増→企業増・・・というスパイラルが生まれた。
このように企業がマーケティングに活用したいと思うマーケティングプラットフォームとなったことがフェイスブックの成功の要因である。
GREEやmobageはユーザー数を増やすためにテレビ広告を大量に出稿しているが、フェイスブックは広告を出稿する必要はない。
なぜなら、企業が積極的にフェイスブックを活用し、フェイスブックにユーザーを引き入れてくれるからだ。
看板でフェイスブックでファンになることを推奨
企業のマーケティングプラットフォームになるために。
フェイスブックが①無料であること、②様々なマーケター向けの支援を行なっていることがマーケティングプラットフォームとして成功している理由である。
まず、企業がフェイスブックを使ってマーケティングをすることを基本的に無料にしている。フェイスブックページを作ることも、フェイスブックのAPIを使って自社のウェブページをソーシャル化することも無料である。
無料であるということは、企業の担当者としては予算化しなくても使えるということであり、手軽にマーケティングに活用できる。
それだけでなく、fMCのようなマーケター向けのイベントを開催したり、マーケター向けにFacebook活用の事例集まで作ることで活用方法を伝えている。
また、フェイスブック本社には、業界別にマーケティング活用を推進させるための担当がいる。例えば、もともとFordのマーケティング担当だった人がフェイスブック社に転職し、自動車業界のフェイスブックマーケティングを支援している。
企業がマーケティングに使いやすいフェイスブックであること。
それが、企業のマーケティングプラットフォームになれた理由である。
まとめ
フェイスブックはIPOで調達した資金を活用し、これまで以上に企業のマーケティングプラットフォームとしての価値を高めていくだろう。既にその萌芽が見え始めているので、それは今度まとめようとも思う。
GoogleがIPO後に資金力を生かして、GoogleEarthやAndroidを展開し、私達の生活や企業のマーケティングを変えたように、フェイスブックのIPOは
企業のマーケティング活動を変化させ、
フェイスブックのプラットフォーム上にたくさんの起業家を産み、
私達の生活を変えていくに違いない。