メディアマーケティング進化論が凄かった件

マーケティング/メディア/広告を取り巻く環境は大きく変化している。その環境変化と、変化に対応する考え方を知ることが出来る優れた本。とても参考になったので、長くなってしまった、、
メディア・マーケティング進化論 (PHP BUSINESS HARDCOVER)

なぜマス広告が効かなくなったのか?今後求められる広告とは?

成熟型産業における競争優位の源泉とは?

1、セグメンテーションと差別化
2、リレーションシップマーケティング
サービス業は無形財なので見て比較することが難しく、実際に体験してみないとサービスがよいかどうか評価できない。このため、新規顧客の開拓コストが既存顧客の維持コストの数倍かかる。
このような特性から生まれたのがリレーションシップマネジメントである。

この競争優位を実現するために、商品開発自体が変わってしまったのだ。つまり、
多様な顧客セグメントに対応した商品開発を行うことになった。
それが、マス広告の有効性が低下を招いている。

マス広告は人工の5%をターゲットにした商品を開発しても、残りの95%にも広告を見せる費用を支払う必要があるからだ。

ターゲットを絞った商品開発により、広告もメディアも変化している。
・新しい広告
例えば、ユニクロック、ロゴ入りグッズ、LynxJetのようなブランデッドエンターテイメント(広告主自身がエンターテイメントコンテンツを制作・公開)

・新しいメディア
メディアの強みはより多くの人にアプローチできることだが、ゼクシィ、たまひよ、小悪魔Ageha等はターゲットを絞ったメディアを作ることでターゲットに対する広告効果が最大化するようなメディアとなっている。

さて、これまでのようにマス広告を打てば売れる時代から、売れる仕組みを考え出すことが必要になった。
売れる仕組みを作り出すためには売れたかどうかの成果を測定して、PlanDoCheckが必要となる。
つまり、マーケティングROIである。

マーケティングROIの測定と生かし方

ROI測定方法

①顧客生涯価値の定量化
顧客を1人獲得するといくらの粗利現在価値が増加するのかを以下の計算式で計算する。
顧客が一定期間支払うお金から得られる粗利×貨幣価値の減衰×離脱率

②広告費用の最適配分
昨年までの広告資金の使い方よりも効率的に使うというアプローチで考える。
マーケティング効果改善
・戦略的な経営資源配分
・マーケティング戦略
・キャンペーン効果の管理

マーケティング効率改善
・メディア購買コスト
・マーケティング資材コスト
・マーケティング・サービスの管理
・下請構造の分離・統合

ROIの測定方法①はPDCを回すには、測定結果が出るまでに時間がかかりすぎる。このため、PDCを回すためには②が重要となる。

【マーケティング効果改善】マーケティング施策はどこがボトルネックなのか?

マーケティング効果を改善するためには、顧客が商品を購買するまでのプロセス(パーチェスファネル)の中でボトルネックとなる箇所を発見して対処を考える。
パーチェスファネルは商品の特性によって変わる。

一般消費財:一般的にAIDMAと呼ばれる

耐久消費財(感情的要素が強く、購買頻度が低く、購買意思決定時間が長い)
1.Awareness(認知)
2.Familiarity(親近)
3.Opinion(意見)
4.Consideration(考慮)
5.Intent(意図)
6.Action(行動)

金融サービス(感情的要素が弱く、購買頻度が低く、購買意思決定時間が長い)
1.Awareness(認知)
2.Information Gathering(情報収集)
3.Understanding(理解)
4.Consideration(考慮)
5.Intent(意図)
6.Action(行動)

マーケティング効果の測定手法

マーケティング効果の測定には、様々な手法がある。
正確性を求めるか、分析の容易性を求めるかから手法を選択する。
項番が小さいほど正確性が高いが、データ入手困難な分析手法となる。

1、詳細な売上・シェアモニタリング
投資配分のインパクトを分析し、売上やシェアに変動を及ぼす要因を定量的に理解
限界的経済性に基づき、マーケティングミックスを修正
2、実験
投資配分や施策内容を変更して実験を行い、効果を測定
マーケティングミックスの変更がもたらすインパクトを検証
3、消費者の態度調査
消費者の態度や購買行動の調査を基にインパクトを想定
4、類似ケース・競合ケースの分析
類似の他社事例などの情報を基に必要投資額とそのインパクトを見積もる
5、ベンチマーキング分析
ベンチマーク対象との経年変化比較を行い、過去の平均的差異を理解

【マーケティング効率改善】削減機会ごとの段階的アプローチ

マーケティング効率改善は購買数量、購買単価によってそれぞれ考えることが出来る。
資材・サービスの購買数量の決定

①購入量・頻度の削減
発注数量見直し
発注頻度見直し
商品そのものの見直し
②スペックの標準化による勾配規模の拡大
多様な種類のものを統合
複数の部署間での標準化
③品質レベル・サービスレベルの適正化
過剰品質の排除
現状の品質の比較
資材・サービスの購買単価の決定

④競争見積り
交渉力を活かして削減
⑤新規サプライヤー導入
より有利な条件の業者発掘
グローバル調達
⑥サプライヤーの集約
⑦発注パターンの変更
発注頻度を見直しロット拡大
枠組み契約で条件確定
⑧供給構造の改革
中間チャネルの中抜き
元請け下請構造の分離
⑨内部化・外部化の活用
外部調達しているものを内部化
内部で実施しているものを外部化

これからのマーケティング施策の考え方

これまでのROI測定方法を基にしたマーケティング施策の考え方
1、消費者の購買行動分析
2、ブランドの役割や既存顧客の関係性を考慮
3、パーチェスファネルの枠組みを作る
4、マーケティング費用の再分配を考える

本書の内容を簡単にまとめた表。

専門エージェンシーに求められる能力

マーケティングの企画、実行、評価の手法が複雑化する中で、
これからのエージェンシーには以下のような能力が求められる。

・メディア選択の提案能力
・ネット上でのクリエイティブの提案能力医
・消費者購買行動に関する洞察力
・効果検証の手法
・ネット以外のビローザラインについて知見
・様々な専門家・関係者を取り仕切る能力

米国広告代理店のアンケートによると今後コンサルティング能力の構築に力を入ているという。

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